オールド・テロリストとの出会い
少し雨が降りそうな日に隣町になんとなく行ってみようと思った。
なぜ思ったかというと、どうやら隣町には ブックオフ
があるらしい。
ぼくの本の読み方は、
- 物理本
- iPad Pro で読む本
- Kindle で読む本
と、どういった方法でも読むようにしている。
一番好きなのは物理本だが、何冊も持ち歩けないので、 Kindle を愛用している。
嘘だ。
Kindle は最近買ったので、まだ愛用できていない。これからする。
と、まぁ、本が好きなのだが、家の近くにある本屋さんが閉店してしまい、ものすごい焦燥感で困っていたのだ。
iPhone で本屋さんについて調べていたら、ブックオフの情報が出てきて、それで隣町に行くことにした。
コロナ禍で電車に乗るのも稀なイベントになってしまったが、久々に乗るとこれがまた楽しいのである。
隣町に着いて、ブックオフに向かうが間違えて反対の出口から出てしまい、迷っていたら なか卯
が目に飛び込んできた。
ぼくは、なか卯のうどんと牛丼が好きなのである。
というか、この17年間でいろんなところで仕事をしてきたが、どこへ行ってもなか卯が近くにあった。
なので、ぼくとなか卯は切っても切れない関係なのである。
牛丼と小うどんのセットを食べ、反対方向にあるブックオフへ行き、誰もいない小説のコーナーを1時間ぐらいディグっていた。
ぼくは、小説はほぼ 村上龍
しか読まないので、村上龍の本を探しつつ他に面白い本があったら買うという村上龍主軸スタイルを採用している。
そもそも村上龍の本は Kindle にない。
紙でゲットするしかないのだが、新刊が出ていても気が付かない。
オールド・テロリスト
という本を手にとって、これが村上龍の本なのかすらわからなかったが、どうやら村上龍の小説のようなので買うことにした。
かなり分厚いが、 2015 年と割と最近に出た本なのでかなり高まっていた。
「袋はいりません」と言い、手にオールド・テロリストを持って電車で帰ってきた。
本屋さんで本を買うとき大事なのは、本を買って帰るときの多幸感を失わないことだと思っている。
ずっと手で持って帰ったので、若干手汗でしおれてしまったが、それがいいのだと思いこむことにした。
そしてオールド・テロリストを読み始めることになるのだが、このオールド・テロリスト、内容はかなりぶっ飛んでいて村上龍らしい狂った作品なのだが、序盤でぶったまげたことがある。
それが、序盤読み進めていくと、なんかこの主人公を知っているような気がしてきた。
そして、主人公の解説が出たときにびっくりした。
なんとぼくが村上龍の作品の中で一番好きな 希望の国のエクソダス
の主人公だったのだ。
つまり、このオールド・テロリストは希望の国のエクソダスの続編として描かれている。
もうその時点でぼくは床にひっくり返ってるのだが、その状態で一気読みした。
- 近所の本屋さんが閉店する
- 隣町にブックオフがあることを知る
- 隣町に行く
- 迷ってなか卯にいく
- ブックオフでオールド・テロリストという小説を買う
- 実はオールド・テロリストはぼくの大好きな作品の続編だった
こうゆう出会いは今後当分ないんだろうなーと感じた次第である。